Japanese Association for Acute Medicine
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今回の疫学研究(Heatstroke STUDY 2012)における院内での倫理委員会の承認に関する委員長見解

平成24年8月3日

会員各位


一般社団法人 日本救急医学会
熱中症に関する委員会
委員長 三宅 康史


この夏も本格的な暑さを迎え、日々熱中症患者さんの治療に忙殺されておられることと拝察いたします。

さて、本年7月以来、Heatstroke STUDY 2012、そしてFaxを用いた熱中症患者の即日登録へのご協力、誠にありがとうございます。

今回の疫学研究の開始以来、数施設の登録担当の先生方から、院内の倫理委員会の承認の必要性に関する問い合わせがございました。この研究は2006年以来既に4回目を迎えますが、改めて委員会での検討を踏まえ、委員長としての見解を、以下に述べさせていただきます。

一定規模の医療機関では、病院の外来入口に、「今後の医学の発展、それに資する疫学研究のために、患者さんの診療録データを、個人情報・守秘義務に十二分に配慮したうえで、活用させていただくことがあります。」等の掲示があると思われます。これに則り、今回の検討は、1)連結不可能、2)匿名化、3)事後のカルテからの患者情報データを使用した観察研究であるため、あえて倫理委員会の承認は必要ないと考えております。

ちなみに、臨床研究おける倫理委員会での審査の必要性を記載している「臨床研究に関する倫理指針(平成20年7月厚生労働省)」には以下のような記載があります。すなわち、“この指針は、社会の理解と協力を得つつ、医療の進歩のために実施される臨床研究を対象とし、これに携わるすべての関係者に遵守を求めるものである。

ただし、次のいずれかに該当するものは、この指針の対象としない。
① 診断及び治療のみを目的とした医療行為
② 他の法令及び指針の適用範囲に含まれる研究
③ 試料等のうち連結不可能匿名化された診療情報(死者に係るものを含む。)のみを用いる研究” と記載されています。この度のHeatstroke 2012におけるデータの集積は上記①、③に相当し、しかも上記1)、2)、3)を十分考慮しています。

これは現時点での委員長見解です。ご承知の通り、臨床研究における倫理のあり方は日々、議論されておりますし、社会において熱中症の取り扱いの頻度が増すなど、救急医療関係者以外においても関心が高まりつつあります。このような状況を踏まえ、参加中の各医育機関・各医療機関において倫理委員会の承認が必要であると判断された場合には、それに沿って手続きを進めていただけ れば幸いです。その場合、事後で結構ですので、期間中の対象症例につきましては、委員会からお願したデータシート(A3表裏1枚)へ診療録から得られたデータを入力の上、返送いただけますよう重ねてお願いいたします。

なお、この件につきましては、今後も広く会員の皆様からの意見を求め、議論を深めた上で、次回のHeatstroke STUDYまでに正式な見解を出したいと考えております。

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